より良い転職のために(65)?デザイナーとしての志を

転職とは高い山に登るようなもので、楽なものではない。
ネットで見る限り、求人が無限にありそうに思えるが、
では実際、その中の1社に入るとなると、事はそんなに簡単ではない。
先日も、もう何社も受けているという若いデザイナーと話したが、
いずれも二次面接には進めないという。
彼らに共通して感じるのは、数社受ければどこかに入れるという甘さだ。
そんな甘さの持ち主を採用する企業などありえないし、現実を知らなさすぎる。
自分が何をデザインをしたいのか、どの軸足で生きて行こうとしているのかを
冷静に、そして謙虚に考えていないと、相手にはわかってもらえない。
要するに、デザイナーとしての志がどこにあるのか、
地に足の着いた、それでいて覇気ある態度が見えないと、
面接官は首を縦に振らないということだ。
例えばプロダクトデザインの場合、ボールペンから飛行機まで、
あらゆる工業製品の企画、デザイン、設計は、
どの分野であろうと「創造すること」には変わりない。
小さいからラクだとか、大きいから難しいということではないことを肝に命じてほしい。
若い時にはまだ機会がまわってこなくとも、
いつの日か、大きなデザインに取り組む、大きなチャンスが回って来るものだ。
急がば回れという諺もあるではないか。
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