”百聞は一見に如かず“
世界遺産の島、マルタ島で美しき地中海と白赤の国旗に出会う。なぜか、白赤の国旗は、日本を思いださせてくれ、しばし、郷愁の念にしたるから、不思議だ。
イタリア半島の先、シチリア島の南100Kmに位置するマルタはれっきとした国。
マルタ共和国。首都ヴァレッタは、地中海の穏やかな気候に恵まれ、紀元前4500年頃の遺跡が見つかるほど歴史が古く、貿易港として発展し続けてきた。
歴史を見れば、ローマ、イスラム、イギリスが統治しており、随所に、名残りが感じられ、マルタ騎士団の拠点としても有名とか。
現在はユーロに加盟し、通貨もユーロ。マルタ全域に観光名所が点在、見るだけでも何日もかかるとかを、今回は1日で駆け巡る。
バスから降り、慣れない石畳みを歩いていて、思った。
マルタ、小さな国の生き方もいい、同じように、33年前のフランス出張時、フランスの人口、5-6千万人ぐらいが適正?と 学んだことを思い出していた。
終戦後80年、その戦争の歴史を肌で感じてきた私の世代は、戦争の愚かさを身に染みているからこそ、ロシアや中国の“領土拡大”政策にはうなずけないし、80年たっても米国の傘の中にある我が国の未来を潤うことしきり・・・少子高齢化、人口はどんどん減っても”自然“に任せ、そろそろ日本も、福沢諭吉の独立自尊(どくりつじそん)思想、新しい時代を自らで作り上げる方向に舵を取るべきと、強く感じた旅になった。
記せずして、7月、紙幣の主人公の顔が変わっても福沢諭吉の「独立自尊」思想は生きている、今こそ日本は、他国に依存しない自分自身に誇りを持つ国にしてゆくべきと思った「地中海クルーズの小さな旅」でした。
2024.7.7 喜多謙一
●注
福沢諭吉の独立自尊(どくりつじそん)は、1900年に、福沢諭吉を塾頭とする慶応義塾が発表した、新しい時代の道徳を説いた「修身要綱」
他に頼ることなく、自分の考えに基づいて行動し、自分自身に誇りを持つことを表す。