※過去に掲載した内容を加筆したものです。一気に読みたい方はこちら。
先日、ある候補者に求人をご紹介したところ、こんな問い合わせがありました
まだ内定までいくつかのステップがあるとわかっている場合は全く問題ありません。その会社と自分が合うかどうかというのは受けてみないと分からないことがあるので、可能性を広げることは大切なことです。
実際に以下のような例がありました。
もう1名は第一希望の会社が大企業でなかなか決まらず、2次面接を待っている段階。その間に第二希望の会社から内定をいただいてしまい「1週間以内に内定を受けるかどうか、回答をください」と言われてしまいました。この方は悩んだ結果、「もし万一ダメでも、ここであきらめたらあとで後悔しそうだから」と、まだ二次面接の第一希望の会社を優先し、内定をくれた第二希望の会社はお断りをしました。彼は2次面接で落ちてしまったのですが、その後にまた別の会社で内定を取り、現在もそこで活躍しています。
以下、具体的なケースと対応策で見てみましょう。
選択肢1)正直に別な企業も受けていることを話す。
この選択肢では伝え方が重要です。いくら誠実な態度がよいといっても、「第一志望の会社がまだなので、そちらが落ちていたら御社に行きます」等と言ったら、相手(B社)を不快にさせてしまいます。そうなると、あなた自身のちょっとしたマイナス点が気になるようになり、過剰に評価が低くなって面接で落とされる可能性もあります。
お勧めの伝え方は「別な企業も受けていて、そちらも受かったら良く考えてから決めたい」というものです。「よく考えてから決めたい」と、結論を濁しているところがミソで、現時点ではどちらも甲乙つけがたい、というようなニュアンスが伝わります。結果としてA社を選んでも、「よく考えた結果、A社に決めました」ということであれば、B社も不快感は少ないです。
なお、他に候補企業がいると伝えることは、少々不利になることもあります。実力が近い別の候補者がいる場合、「御社しか受けていません」という志望度が高い人の方が、入社後に活躍してくれるのではないか、と思われるし、何より好感度が上がるからです。(ある程度の経験がある中途採用では実力差が大きいのでそこまで影響はありませんが、若い経験の浅い方は要注意です)
前述のような大企業の場合は、他の候補企業が終了して「内定したら必ず行きます」という結論が出るまで最終面接を伸ばしてくれることもあります。
選択肢2)他を受けていることは黙っておいて、最終面接の日程を先延ばししてもらう。
これは前述のように別の候補者がいて比較されたくない場合、「仕事が忙しくて休みが取れないので」などの理由をつけて、面接日程を1,2週間待ってもらう、という方法です。ただ、あまり長く待たせると、ライバル候補がすぐに面接を受けて印象が良かった場合は、「待てないからもう決めました」といわれてしまうこともあります。人事部の方もプロなので、これまでの言動から「うちが第一志望ではないな」とうすうす感づいているからこのようなことがありえます。
選択肢3)黙っておいて面接を受け内定を取っておき、第一志望に受かったら断る。
これは一時的にウソをつくことになるのであまりお勧めはしません。デザイン業界、特にプロダクトデザイン業界は非常に狭いです。断った企業の方とワークショップやセミナーで出会ったり、上司がその企業の責任者と同級生、などということはよくあります。将来、またお会いすることを前提に、真摯な気持ちで対応することをお勧めします。
<来週はWEB試験、適性検査、SPIです>
(下村航)
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