子供の本には、人生の中で三度くらい出会うチャンスがあるという。
子供の時に出会い、青年時代に出会い、老年で出会う。
従って、編集者でも、作家でも、翻訳家でも、
その三世代にむかってちゃんと仕事をして欲しい、と
作家の今江祥智さんが書いている。
(雑誌『図書』 3月号より)
この3月で、満100歳を迎えられる、児童文学者の石井桃子さん。
「クマのプーさん」の翻訳や、「ノンちゃん雲に乗る」の作者でもある、
彼女の仕事がそれに当たる、と今江さんは述べている。
デザイン界に置き換えて考えてみよう。
人生80年、子供の時に出会い、青年時代に出会い、老年で出会っても、
喜んでもらえるグッドデザインということになる。
例えば、モデルチェンジが激しく、
3年も持たない携帯電話のデザインなどは、論外。
美しく、使いやすく、皆に長く愛されるデザインというと、
やはり、クラフト関係のデザインしか残らないのだろうか?
時には、クラフト関係のデザインから「気になるデザイン」を探し出し、
ロングランの秘密を見つけ、そこにデザインのルーツが存在することを、
確認してみては、いかがだろうか。
(K.K.)
デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー