高速バスのインテリアデザイン

安くて便利な乗り物として、若い人を中心に、
出張や帰省時に、よく使われている高速バス。
昨年の秋から、我が故郷の市からも東京方面に発着あり、
という広告に魅せられ、今回の帰省時に、往復利用してみた。
午後10時に出る夜行高速バスだから、シートも3列スタイルで定員28人、
少し料金は割高だが、ゆったりしたリムジンスタイルで、
大きな旅行カバンなども収納してくれるから、便利だ。
乗ってみて驚いたのは、シート個々が、ひな壇に載せてあるようなデザインで、
独立していて、前や横の人の気配が気にならないように工夫されている点だ。
トイレが付いている夜行バスだから、23時から翌朝6時まで消灯し、
サービスエリア休憩はなく、一歩も外に出ずに、ゆっくり休めるし、
良く眠れるように設計されている。
ここまでは、いい事づくめにも思えるが、難点もある。
まず第一に、シートがひな壇の上に載ったようなデザインなので、
かなり高い位置に座ることになり、シートから落ちるような気がして落ち着かない。
飛行機の椅子のように、リクライニング機能は完璧で、読書灯もあるが、
落ち着いて本を読む気にはなれない。
そして、サービスエリア休憩が無いため、
椅子で10時間、座りぱっなしというのは、やはり疲れる。
ヨーロッパ等に行く時、成田からの飛行機の12時間とは違うのである。
夜間高速バスでは、眠ることを前提にしてデザインするなら、
寝台列車のようにベッドを並べることも考えていいのでないか。
畳がいいとは言わないが、リクライニング椅子に拘らず、
別の発想で室内をデザインすることも求められてくるように思った。
(K.K.)
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