快晴の土曜日、地域振興に燃えているベテランデザイナー・F氏と
もう一人の友人とで、知る人ぞ知る、一世を風靡した西田哲学の
西田幾多郎博士の終の棲家を訪ねた。
江ノ電の稲村ヶ崎駅下車、徒歩5?6分のところで、
1945年まで12年間住んでいたそうだ。
今は、学習院大学が管理し、2ヶ月毎ぐらいに行われる、
「西田哲学の研究会」には、室内が見られることがあるほかは、
普段は、外からしか見られない。
軽く記念写真を撮り、博士の散歩コースを辿って七里ガ浜に出て、
江ノ島や富士山が見えるところに建立されている記念碑を見る。
あいにく、富士山が見えず残念な思いをしたが、
大勢のサーファーで、海は賑わっていた。
汗ばむ陽気に気をよくして、一駅ぐらいだから歩こうと、極楽寺へ。
続いて、アジサイで有名な成就院へと足を進める。
かつては、この道も「哲学者の散歩道」だったのだろう。
博士は、何を考えて歩いていたのだろうと
想像するだけでも楽しいと、F氏は言う。
さらに、今の若いデザイナーに欠けているのが
哲学(考えること)だと、彼は付け加える。
ベテランデザイナー・F氏の世相を見る目は鋭い。
デザインと哲学、そのひと言が気になった、土曜の散歩道だった。
(K.K.)
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