プロの販売員を見た

先日、所要で田舎に帰る際、特急電車の中で、
すばらしい女性車内販売員を見た。
中年の方とお見受けしたが、売り子さんとしてのパワーが
際立っていたのには驚いた。
まず、声が通るので、販売のワゴンが来たことが
はっきり、すぐに分かる。
車窓の風景にも、そろそろ見飽きている身には、
ちょっと覗いてみたくなるのだ。
「何でもあります」とばかりに、山積みにされたワゴンに惹きつけられ、
コーヒーでも飲むかと、衝動買いすることになり、
ついでにお土産を一つというふうに売れてゆく。
ここまでは、若い売り子さんでも真似は出来そうだが、
彼女は、その後がすばらしかった。
次の停車駅で、弁当や生菓子を積み込むから、
「旬の味」も、また売りに来るよと、「予告」してゆくのだ。
そして、言った通り、またたくさん積んで現れるのである。
そして、お客さんも、暇をもてあましているから、またお土産を買う……。
不況という風は、この車内販売員さんには無いというふうに見えた。
彼女は、日頃から乗客をよく観察し、話法も心得ており、
セールスの原点を、すべて持ち合わせているのだろうと感心した。
このご時世でも、不況を乗り越える手法や手段は、
まだまだ沢山あると、彼女を見ていて思った。
(K.K.)
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