『13歳のハローワーク』(幻冬舎)という本がベストセラーになっている。
1976年に、『限りなく透明に近いブルー』で第75回芥川賞を受賞した、
村上龍の最新作だ。
帯には、『「いい学校を出て、いい会社に入れば安心」という時代は終わりました。
好きで好きでしょうがないことを職業として考えてみませんか?
派遣、起業、資格など、雇用の現状をすべて網羅した仕事の百科全書。』とある。
13歳は自由と可能性を持っています。
だからどうしても世界が巨大に写ってしまって、不安ととまどいを覚えるのです。
私は、仕事・職業こそが、現実という巨大な世界の「入り口」なのだと思います。
わたしたちは、自分の仕事・職業を通して、世界を見たり、感じたり、考えたり、
対処したりすることができるようになるのです。
自分の仕事・職業によって世界と接しているということです。(「はじめに」より)
数百もの仕事の内容が、13歳が読んでも理解できるように
書かれているのはさすがである。
例えば、インダストリアルデザイナーは、「ボールペンから飛行機まで、
あらゆる工業製品を企画し、設計する。一般的に大量生産が可能なものが対象」
と説明し(中略)後半には、「商品化にあたっては、企業の経営陣に
デザインをわかりやすく説明しなければならない」と、
デザイナーにはプレゼンテーション能力必須と書かれている。
こういった部分を読むと、きめ細かい取材でまとめられているからこその
ベストセラーなのだろうと納得する。
原点に戻り考える機会として、一読をおすすめしたい。
デザイナー転職紹介、人材紹介、求人募集のビートップツー