『野次喜多本』登場人物の新たな”ちょっといい話“(1)デザイナーのイノベーション

有名・無名人、50人ずつ100人を書いたところで、
少し休養しようとした時に健康診断を思いついた。
実に、この10年CTや胃カメラにお世話になっていなかったから、
喜寿という境目には精密なる健康診断もいいかと思った。

先ず自宅で出来ること、血圧測定から始めようと
市販の7000円台の手首式デジタル血圧計を買った。
毎朝起きて“測る”という習慣をつけようと、取扱説明書を開く。

 
 
まず目に入ったのが「大阪大学教授・医学博士川崎和男氏による
デザインディレクション」とあるのには驚いた。
彼が血圧計までもデザインディレクションしている!!
彼とは先日、大阪で会食して来たから特に驚いた。

彼は、東京2020オリンピック・パラリンピックの、特にパラリンピック競技の
道具の技術開発の意義を論じる講演会講師として全国から呼ばれているという。
道具の技術開発は、イコール高齢者の補助器具開発に通じるというのである。

宇宙開発技術が日々の衣類やインスタント食品、食べ物を革新したように、
パラリンピック道具の技術開発は高齢者社会には必須なのである。

喜寿を迎えた私達のために、彼がデザイン・イノベーションの世界で
頑張っているのを見たのが嬉しかった。
「芸術家は常識を持たないのが常識だ」という言葉を思いだした。
「デザイナーは常識を持たないのが常識だ」と彼のようにいろんな分野で
活躍する将来のデザイナー像・・・デザイナーの将来の切口を見たように

私には”ちょっといい話“に思えた。

(喜多謙一)

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