7月14日は、フランス革命記念日。
敗戦から2年後、この日、たまたま会場があいていたので、
日本で初めてリサイタルを開いた、シャンソン歌手の石井好子さん。
「パリ祭」と呼ばれたその日が、石井好子さんの代名詞になった。
若き石井さんが名を成していくさまは、戦後日本が立ち直っていく姿と
みごとに重なる、と日経新聞の「春秋」が記している。
その石井好子さんに20年程前、一度だけお会いしたことがある。
確か、漫画家・横山隆一さん宅のお花見の席だった。
当方、音楽、シャンソンなどには興味がない「デザイン馬鹿」ゆえ、
横で、温和なきれいな人だなあと、お話を伺っていたに過ぎない。
今思えば、もったいない話だ。
その2年後、フランスに出かける機会に恵まれ、
良くシャンソンを耳にするようになったから不思議。
食わず嫌いが故に、大きなものを見落とすとは、昨今の私の反省の弁。
日本の「パリ祭」を育てた恩人として、記憶に残る人を失った。合掌。
(K.K.)
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