大正生まれの人達が、四季折々、銀座で集まり、
親睦を兼ねた飲み会をする「大正会」。
昭和35年に結成し、平成13年には、大正から昭和の人達に
バトンタッチするようにと、「友友会」と改名された。
私は、平成16年、銀座にある大手広告代理店のOさんに
入会を勧められ、会員となった。
その「友友会」が、諸般の事情により解散する?
との通知がきたのには驚いた。
総会を開き、皆で相談しようと付け加えられていた。
当日は、会員10数名の参加があり、協議の結果、
ひとまず解散することに決まった。
大正っ子が10名を切った「友友会」では、
昭和っ子の私たちの力およばずで、
運営が難しくなった事実に心が痛んだ。
記念に、Oさんから頂いた新聞記事によれば、
昭和36年、結成一周年記念は、東京・上野の本牧亭で開かれ、
司会は大正っ子「長老格」の森茂久彌。
講座にかけられただし物には、三島由紀夫、山口シズエ、
中曽根康弘、山田五十鈴…大正生まれの有名人の集まりで、
同窓会のようななごやかさだったそうだ。
「バカバカしいなんていう人は会員にしません」と、
大奮闘の森茂さんの弁と報じてあった。
映画「武士の家計簿」ではないが、「友友会」経理報告書には、
残高100万円以上残されていたのは、さすが、大正時代人。
倹約しながらも遊ぶ、遊びながらも倹約する、その凄さ。
「人の集まるところに文化あり」。
森茂久彌さんの遺産のひとつとして、
後世忘れてはならないと、私は肝に銘じている。
(K.K.)
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