東日本大震災 デザイナーは何が出来るか(4)

4月4日付東京新聞の夕刊に、哲学者・梅原猛は書いている。
  私は50年間、日本のことを研究してきて、
  最近「草木国士」と共生する日本の思想をもとにして
  「人類の哲学」を書く着想を得た。
  しかし人間に奴隷の如く酷使された自然の怒りという観念が
  私にはまったく欠如していた。
  この震災は私の哲学への厳しい批判でもあり、
  3月11日以来、私は悲しみの中にいた。
  テレビが伝える被災地の人々を懸命に救援・援助する自衛隊や
  ボランティアの人々の活動をみて、
  私も苦しむ被災地の人々を救いたいと思ったが、
  よぼよぼの老人が救いに行けるはずもない。
  しかし想像を絶する災害に遭いながら、生き延びたことを喜び、
  お互いに助け合いながら生きている人々の姿をみると、
  私のまた老残の身ながら、この震災の経験をもとにして、
  日本の人々ばかりか世界の人々を幸福にする哲学をつくらねば
  ならないと切に思うようになった。(文中抜粋)
同紙、社会面には、『孫社長100億円寄付 引退まで役員報酬分も』
という記事も載っていた。
  ソフトバンクは3日、孫正義社長が東日本大震災の被害者に向けて
  義援・支援金100億円を寄付する、と発表した。
  孫社長は2011年度から引退するまでの役員報酬の全額を寄付し、
  災害遺児らの支援に充てるとしている。(文中抜粋)
このふたりの大震災に対する対応には教えられることが多い。
振り返って、私たち、デザイナーには何が出来るのか。
再度、問いたい。
(K.K.)
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