迫られるグローバル化

ゲーム・アニメ等のキャラクター・コンテンツ業界の友人と久しぶりに会った。
聞けば、今、どこでも企画デザイナーが求められているという。
企画は日本、制作は人件費の安い台湾や中国などに依頼、
今は、それが主流とだという。
そういえば、グラフィックデザイナーの原研哉さんは、
今月号の『図書』で、次のように述べている。
『シンガポールあたりから日本を見ると、新興富裕層の家から
 「冷泉家」を眺めているような気分になる。
 シンガポールという場所は、中東からインド、東南アジア、中国、
 台湾、韓国、日本、そしてオーストラリアまで、クールな態度で
 アジア・環太平洋を見渡すことが出来る、見晴らしのいい場所である。
 だから、金融の中心として発展し、大きな富がここに集中し始めた。
 しかし、歴史は40年。人口の9割は中国人が占めるが、
 公用語は英語、北京語、マレー語、さらにタミル語の4言語をもっている。
 富はあるが伝統文化はこれからだ。
 そういう場所から眺めると、ひとつの国の中で千数百年にわたって
 守られてきた伝統は、独特の輝きを放っているのだ。
 今日、低成長の時代を迎えて、日本はようやく自らの歴史と伝統が、
 世界の文脈で価値を生み出す希有なソフト資源であることに
 気づき始めている。』
 (「北京から眺める」より抜粋)
ゲーム、アニメ、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン……
すべてのデザインが、迫られるグローバル化の波の中にあると再認識した。
そして、その波を乗り越えるために、
今、日本のデザイナーの知恵が求められている。
(K.K.)
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