『人間の色覚は、天敵察知のため発達?』
という記事を見つけた。
『京都大学霊長類研究所の正高信男教授は、
人間がヘビを素早く認識するのは、
色覚が関係しているとの仮説をまとめ、
英科学誌「ネイチャー・サイエンティフィック・リポーツ」に発表した。
色覚は、サルや人間など高等な霊長類にしかなく、
天敵を察知するために発達したのではとみている。
人類の進化の過程を探るのに役立つ成果という。
人間の4?6歳の子ども111人に、画面に表示した8枚の花と
1枚のヘビの写真を見せ、ヘビの絵を選ぶまでの時間を計った。
写真がカラーだと、白黒に比べて選ぶ時間が短くなった。
人間が本能的にヘビを恐れる理由はナゾとされている。
正高教授は「色覚が重要な役割を果たしているのでないか」と説明する。
これまで、霊長類の色覚が発達したのは、
熟した果実を見つけるためと考えられていた。
霊長類はイヌやネズミに比べて臭覚が衰えており、
それを補うために色覚が発達したとみられている。』
(日本経済新聞、9月2日付)
色覚とは、可視光線中の光の波長の差を色の差として区別し、識別する機能。
色調・明度・飽和度で表されると習ったが、まだまだ解明されていない。
霊長類は臭覚が劣り、それを補うために色覚が発達したのだとしたら、
色を扱うデザイナーの役割は、今以上に求められる。
色覚も奥が深いですね。
(K.K.)
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