『その昔、棕櫚(しゅろ)は紀州(和歌山県)の重要な産物でした。
先人たちの育んできた知恵を現代の暮らしに活かすべく、 棕櫚という
素材、そして柔らくてやさしい棕櫚たわしという価値や魅力をしっかりと
お伝えしたく「にっぽんのたわし」展ー伝えたい棕櫚の魅力」を開催する
運びになりました』と、総合プロデューサーのN氏からメールをもらった。
”棕櫚”という漢字は読めても、書けない身ではなんとも情けないと
思いながら、展示会場を覗いた。
見るだけでなく「実習・・・体験してみませんか」と職人さんに誘われ、
製造工程を学びながら厳選された棕櫚繊維をたわし巻き機にセットし
針金に鋏み、教えられるままに一気に巻き上げ、仕上げは特製の
たわし散髪機で余分な毛を刈り取り、最後はたわしのカタチに曲げ
製品の出来上がりを学んだ。
体験記念にお土産に貰い、早速風呂で使ってみた。その肌さわりは
100円ショップの類ではなく、本物の味とはこんな感触かと再認識した。
短時間の体験学習を通じて日本の伝統・・職人技の後継者不足も
気になった。また、100円ショップが真似出来ないたわしの新用途開発、
デザイン・商品化ができれば、それが地域の優れた技を次世代につなぐ
商品つくりに結びつけられる、そんなたわしの新事業を期待したい。
(喜多謙一)
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