転職・就職希望者へのコンサルポイント

今回は少し視点を変えて、弊社が求人に対してどのような活動を
しているかをご紹介します。
 
<転職、就職希望者に対して>
 
弊社では、Webから登録いただいた方に対して、直接お会いして、作品集を見ながら面談をいたします。
(概要は以下ホームページをご覧ください。
 http://www.bt2.net/merit-d.html
 
ここでのポイントは、以下です。

1)この方の強みは何か、合う業務内容はどのようなものか
 
 こちらは、作品集、職務経歴書を見ながらお話をするのですが、 ほぼすべての方が作品集には自分の強みを表現しきれていません。したがって、ご本人のこれまでの職務内容をお聞きして、強みを多面的にヒアリングします。
 
 また、他部門との折衝能力や、部下の管理能力なども企業によっては重視されます。例えば苦労して他部門を説得して作り上げた製品は折衝能力を示す証拠となりますので、そうした点も考えながらヒアリングします。
 
2)この方の望んでいる業務内容、企業はどのようなものか
 
 この点も重要です。プロダクトデザイン業務といっても非常に多岐にわたっていて、厳密に言えば一つとして同じ仕事はありません。扱う製品が違えば内容が変わるのはもちろんですが、製品が同じでも全く内容が違うこともあります。
 
 例えば、同じ腕時計デザイナーでも、Aさんは1年間に2,3製品をじっくりと関わってきたそうです。Bさんは年間に50-60製品を商品化してきたとのこと。
 
 これだけ違うと使うソフトも責任範囲もスタイルも全く変わってきます。腕時計デザイナーだからといって、この2人はお互いの仕事を代わることはできないと思いますし、お二人の希望とも違っていると思います。
 
 また、ご本人の性格により、企業の安定性を望むのか、小さくても自分の影響力が大きい会社を望むのか、というところも変わってきます。
  
 
3)年収、残業時間等はどの程度を望んでいるか、どの程度まで許容できるか
 
 年収に関しては、デザイナーならではの視点だと思いますが、年収よりも業務内容にこだわる方が非常に多いです。但し、いったいいくらまで下がってもいいのか、という点を確認しておく必要があります。
 
 残業時間はそれまでの経験に大きく影響されます。「残業も特に問題ありません」と言われても、必ず前職・現職での残業時間を聴き、それを基準に話をします。
  
 現職で残業がほぼゼロ、もしくは毎日1時間程度の方は(月20時間)、月40時間程度というとかなりの負担になります。一方で、前職が厳しい会社で、いつも終電というような方は月40時間では「ほぼ残業していない」と感じるかと思います。
   
長くなってしまったので企業側のポイントはまた来月に書くことにします。
 
 
追記:毎年恒例となりました、専門学校 桑沢デザイン研究所にて、学生に対して作品集(ポートフォリオ)作成講座を講演してまいりました。
 
 対象は2019年3月卒業の学生の皆さんで、タイトルも「まだ早いと思っても聞いておくべき『就職用ポートフォリオ作成講座』」というものです。卒業までほぼ2年ありますが、早い企業は来年早々にはじまるので、いまから準備しておきましょう、という内容でした。
 
 学生200人以上を前にして、最初は緊張しましたが、皆さん大変真剣に聞いてくださったので、こちらも熱を持って話すことができました。
 
 (専門学校 桑沢デザイン研究所では、2015年のこの講義をきっかけとして、2016年から非常勤講師として授業を担当させていただいております。)
 
 
(下村航)

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