―能登半島地震―『ちょっといい話』2

毎年1月下旬、我が家の夏みかんの収穫時から、リスとの戦いが始まる。
食べごろになると夏みかんを食べにくる。
時にはペアーで来るから、食べられ、荒らされるから、
腹が立ち果樹園の人たちの気持ちが手に取るようにわかる。
被害がひどい時には市役所から、罠を借りて捕獲することもあるが、
このところリスが来出したら、食べられる前に少し残し収穫することに決めて、
“先手必勝”スタイルを取っている。

ご近所の皆さんに配り食べてもらうことや、夏みかんの皮を砂糖と煮て、
抹茶の“お菓子”として頂く、懇意にしている人などには、重宝してもらっている。
ひと昔前は、皮も食べていたのを思い出してくれる人に出会うと、
何となくこちらも嬉しくなり、加齢の一コマを思い出すことがあり、
大根の皮、リンゴの皮も、全部食べている人も多いと聞くと懐かしく思う。 

石川・能登半島地震の近隣に育った私にできることは何かと、日々、迷い、
自問自答、考え続けていると、散歩していても上記の“食べること”も気になるし、
ガレージセールをしているおばさん達仲間で、震災地に5万円寄付し
新聞に載ったと聞くと嬉しくなるし、鎌倉駅前で“武者衣装を身にまとった
若い人達”が募金募集しているのを見ると”日本人も“捨てたものでないと
しみじみ思うが、私にできることは何かと、更に迷いが続く。

2024. 2. 1 喜多謙一

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