「しかし、なんだす、人形いうもんは一生が修行です。
一芸一代だす。一生掛かっても今日はこれでええいう時がおまへん。
足遣いになるまででも3年4年、足遣い10年、左遣い、
その合間合間に胴を覚えて、それからあとはもう一生仕事だす」
(織田作之助『文楽の人』の吉田文五郎を扱った箇所より)
ここまでとは言わなくとも、デザイナーの世界も修行の連続だろう。
転職はその中で階段をのぼる、いわゆるステップアップの手段である。
確実なステップアップのためには日々の積み重ねは欠かせない。
ところが昨今は修行の場がない(希望通りの仕事が見つからない)
と言うことで、デザイン以外のアルバイトで生活している人が多い。
そういう人の転職の場合は、キャリア、職歴がないということで
書類選考でノーとなることが多い。
ではどうすればいいのか?
過去には丁稚奉公的な制度もあったが、今のデザイン界にはそんな余裕もない。
ならば、社会人大学的な教育が早急に実施されねばならない。
大学、専門学校などで社会人教育を徹底的に行い、
そのキャリア、職歴が生きてくる状態で、転職可能となる。
そんな「人づくり」を行わないかぎり、大学と実社会との溝は埋まらない。
大学の抜本的な改革が求められている所以だろう。
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