企業と大学、デザイン教育のズレ

家電大手のデザインセクション責任者と、私立大学の先生に
立て続けに会う機会があった。
二人の話に共通していたのは、
「デザインに魅力を感じないのか、やる気がない学生が多い」
ということだった。
少し突っ込んで聞いてみると、
職場では、一から教育しないと、デザイナーとして使えない人が多いと言い、
裏を返せば、大学で何を教えているのかと疑問があるようだ。
一方の大学では、デザイン専門教育以前の問題として、
「やる気がない学生」でも学校を辞めないように、
繋ぎとめる教育が必須となってきているという。
「デザインに魅力を感じない」「やる気のない」学生を、
大学では4年間面倒を見て、なんとか繋ぎとめて、苦労して世に送り出す。
ところが、入社した職場では、このような学生では全然使えないのが当たり前。
企業と大学との間で、デザイン教育についてのこうしたズレが
相当大きくなっているということを聞き、愕然とした。
少子化などの影響で、大学はサバイバルに必死。
そのことが、いろんなところに無理を生じさせている一例だと思う。
「好きこそ物の上手なれ」というではないか。
デザインに魅力を感じない学生を、
無理矢理デザイナーに仕向けることはあるまい。
無理は禁物。どうにかならないものか。
(K.K.)
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