中国のデザイン(4)

私の感じた生の中国、中国のデザイン・シリーズの4回目。
中国のインターネット人口は、今年、3億4000万人に達した。
統計で見る限り、この8ヶ月で、4000万人増えたことになる。
インターネットの発達で、もはや「国境は無い」と言われる時代になった。
そして、外観デザインで見る限り、中国の街で店頭に並ぶ商品も、
日本で見かける商品も、何ら遜色は無い。
先日、内モンゴル自治区、包頭市の
「2009年全国工業設計教育研究会
(2009 Internal Conference of Industrial Design Education)」会場で見た、
各大学選抜の卒業制作特別展の内容も、
テーマを含め、日本と遜色が無いところまで来ている。
インターネットの情報伝達力は、日本と中国をも、
瞬時に「国境は無い」状態にもっていってくれたように思えるが、
よく見ると、それぞれのモノの外観デザインは同じでも、
その国の文化の差までは、短時間では埋められないことが分かる。
例えば、日本で見られるような、老人ホーム建設や福祉産業は、
中国では、まだ必要とされないという。
同じような高齢化社会に突入しても、儒教国である中国では、
親と同居し、面倒を見るのが当然という思想だからだそうだ。
そうした異文化ゆえの差は、時間をかけて、生活を見ないと分からない。
決して、インターネットで瞬時には埋められないところにこそ、
今後一層、デザイナーの力が、クリエイティブ能力が、
問われることになるだろうと思った。
(K.K.)
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