夢栗愛(めぐりあい)

久しぶりに、田舎に帰省した。
飛行機では1時間足らずのところを、若者のように、
JRの「青春18きっぷ」を使い、鈍行で10時間以上かけて往復した。
行きは、夜行列車を使って乗り継ぎ4回、10時間。
帰りは、朝6時に発ち、実に7回乗り換えて、
自宅にたどり着いたのは午後6時だった。
長期休暇をいただいたことに感謝しながら、
往復2日間、車中の人となり、余裕あるリッチな旅を楽しんだ。
お墓参りや市内散策をし、デジカメをフルに使って故郷を満喫。
中でも、中学卒業以来、会ったことがなかった同窓生に
再会できたことは嬉しかった。
男女5人が駆けつけてくれ、2時間近くお茶を飲みながら話した。
半世紀近くのご無沙汰になるから、「加齢」を感じて
涙ぐむしかないかと思いきや、青春の思い出で話が弾み、
言いようもないほど楽しかった。
そして、帰り際に彼らから頂いた栗入りお菓子のネーミングが、
「夢栗愛(めぐりあい)」。
何とも青春のほろ苦さが漂うような名前でないか。
往復2日間かけて帰省した私へのプレゼントでもあるように思えた。
コピーライターも良い職業だなと改めて思う。ここでも感謝。
注:「青春18きっぷ」は、夏休みや春休みなどの限定期間で、
  乗車日当日限り有効の、普通列車のみに使えるJR切符。
(K.K.)
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