『野次喜多本』登場人物の新たな“ちょっといい話”(21)少作昭二さん92歳、誕生日の“食”

 

脱サラ・会社作って、経理のわかる人を、ということで、
義兄の少作昭二さんに立ち上げから非常勤で手伝いをお願いした。
今から思うと実に乱暴で、彼が67歳の時から経営に参加してもらったが、
2015年12月、わが社ビートップツーの21周年に
彼が88歳「米寿」を健康で迎えられたことは、言葉にできないぐらい嬉しかった。
(『野次喜多本』より抜粋)


(少作さん「米寿」の似顔絵)

あれから4年経過、この5月14日、彼、92歳の誕生日を迎えた。

盛大にお祝いしようと、東京近況の兄弟たちと考えた。
当日、四街道の自宅まで弟夫婦が迎えに行き、勝浦海岸での“日曜大工”入門で作った
ツリーハウス、樹上茶室、「好き家」※での、ささやかな“おもてなし”を試みた。
(『野次喜多本』登場人物の新たな“ちょっといい話”(13) 参照)

先ず、金沢から取り寄せた銘菓(写真参照)を頂き、抹茶一服からはじめ、
スーパーで求めた簡素なお弁当でお腹を満たし、皆でしばし散策。

宿に入るとすぐに、温泉に浸かり、夕食はバイキング料理。
義兄の少作さんは、私が30日、誕生日を迎えることを知っていて、
二人の誕生会にしようと提案、私も誕生会の仲間入りさせてもらい“乾杯”。

私の本の中に、
「彼の健康の秘訣は、動く、働く、動く、働くことにありそうだ。毎日が”努力の人“である」と記したが、
今回は、彼の食に注目・・・好き嫌いがなく、バイキングの時も、ステーキ等が大好物と頂いてみえた。

翌日の帰途、彼の家近くでランチ時間になり、是非、彼が「ご馳走したい」と、
それが「いきなりステーキ100グラム?」(写真参照)だったから驚いた。

彼曰く、“肉の厚さ・塊”が気に入ったとおっしゃる、
ここでも彼92歳の若さを見たように思い、私は、ちょっと羨ましく、
ちょっといい話に、帰りの車中に缶ビールで再度“乾杯”したのは言うまでもない。(喜多謙一)

※「好き家」:好きなものを宿す家―ある個人の芸術的要素にかなうように作られた建物という意味を含んでいる。個人主義、無常観、精神至上主義。岡倉天心「茶の本」より 

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