金沢美大で教壇に立った工業デザイナー柳宗理氏の
生誕100年を記念した講演会が金沢21世紀美術館で
開かれ、同大OBや学生ら180人を前に、同大出身で
教え子の一人であるデザインディレクターの川崎和男氏が
講師を務め、工業デザイナーの草分けである恩師と
“熱く議論”させてもらった思い出等を話された。
“喧嘩師を名乗る”川崎氏らしく迫力があった。
私は、「柳宗理生誕100年記念講演会」
実行委員会代表として、下記のようなことを話した。
「昨年の3月、金沢市の尾張町で「柳宗理記念デザイン研究所」が
開設され、世界的に貴重なデザイン発信拠点ができたことを
誇らしく思っています。これから金沢美大の柳宗理デザイン資産と
金沢の伝統文化が協調し、永く多くの方々に親しんでいただきたい
と思います。今回の講演会はふるさと納税ではありませんが、
ふるさと金沢への思いから企画させてもらいました」と。
講演会後、ワインと簡単なカナッペで懇親会を開いた。
川崎氏の熱気溢れる「これからのデザイン」
コンシリエンスデザイン(Consilience Design)
という難しい講演内容もワインの”ツマミ”になったのか、
川崎和男フィーバーが続いた。
ポスターも先着約20名様にプレゼントしたところ、
学生が川崎氏のサインを求め、行列が続いたのには驚いた。
デザインの世界には、まだまだ夢があることを学生は汲み取って
くれたようで嬉しかった。OBのボランテイア仲間と
この企画を立ち上げ、善意での沢山の寄付が集まり
実行できたことは、時に涙が出そうになった。感謝のみ。
P.S. 柳宗理アジア巡回展は、4月シンガポール、5月香港、
6月は台湾 台北市で開催予定。
次回のブログは、台北での取材内容を記します。
(喜多 謙一)