KK塾、7回・絶賛、続・期待

川崎和男氏の主催するKK塾の7回目は、日本文化研究の第一人者・松岡正剛氏。
「グローバル社会で活躍するには「日本のきほん」を知る必要がある。・・・」
という氏の「日本の語り方」を学べるとあって、会場は超満員、久しぶりに
熱気のこもった語りを堪能した。
川崎氏の人脈で、これだけの日本の、いや、世界に通じる第一人者を、
会場に呼んできたのは凄い。特に、IPS、再生医療や、人工知能(AI)、
ロボット、宇宙開発など研究者の多彩を極めた。

全て、事前登録をするだけで受講無料なのには、驚いた。
月一回の勉強会が、これだけの刺激を与えてくれる。
大学で言うなら昔のゼミ、人間性満ちた寺小屋教育といったところか。
川崎氏のデザイン界に投げかけた石は大きく、その情熱たるや、絶賛に値する。
暫く余韻が続くと思いきや、あの忌まわしい事件発覚。
東京の”JR東中野”が、超有名になったと仲間の弁。
2年もの間、少女を監禁していたのは、今春、千葉大を卒業した男性。
学校側は卒業を取り消すなどの動きに出たとマスコミが報じている。
すべて事実かどうかわからないにしても、東中野の住人も、関係大学も
何一つ責任がないようなコメントが続くと、やはり東京は病んでいるように
思うのは、私だけではあるまい。
2年間も、隣人とて気がつかない東京。地方だったらそんなことはないと、
やはり地方でも言い切れないとしたら、日本全体が病んでいることになる。
時に、Fact is stranger than fiction.(事実は小説より奇なり)という言葉を
大学生の行為だったからか、思い浮かべた。
それにつけても戦後70年を過ぎ、豊かになったと思う、
文化国日本の出来事も、オーバーな言い方をすれば、どこかの国の台所で
爆弾を作っている人々と同じように映るから、怖いことは怖い。
思うに、精神を病んでいる日本とは言いたくないが、一体どこでどう間違って
こんな大学生の犯罪が生まれたのか。
昔の大学のゼミや、寺子屋の子供たちからは、決してこのような人間は
出なかったと思う。病んでいる”国立大学”の猛省の弁も聞きたいし、
文科省も考えないといけないと思った。
何はともあれ私には、人間性満ちた素晴らしいKK塾の余韻の後だけに、
やるせない思いだけが残った。 
 
(喜多謙一)
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