毎度のことだが、週刊誌のタイトルの下品さに、今週も驚いた。
『家族にのしかかる負担とカネ』
『介護地獄』
『有料老人ホームランキング』
など、経済誌が特集しているが、読んでみれば驚くような記事はない。
ただ、『介護地獄』ぐらいの強いフレーズにしないと、
週刊誌が売れないとの読みから、こう表現したのだろう。
売り上げ部数が最重要なのだろうし、同情したい気もするが、
やはり間違っているように思う。
介護に関わるようになると、介護される本人も含めて
誰でも地獄を味わうことぐらいは知っている。
わざわざ、ここまで表現しなくともいい。
『介護地獄』と、ゴシック書体で、表紙の5分の1ほども使って表現しているが、
グラフィックデザイナーの良識は、どうなっているのだろう。
願わくば、少しでも品良く、誰でも一回はお世話になる介護の世界、
尊厳の世界を取材し、表現して欲しい。
誰でもが、車内の吊り広告を読んだだけで理解したように思い込み、
週刊誌をわざわざ購入しない時代。
そろそろ、インパクトだけのキャッチフレーズ競争をやめて、
別の方法で勝負する知恵があっても良いだろう。
(K.K.)