オリジナル・アイデア不要時代?

100円ショップでデジカメのケースを買った。
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少しデザインが違うが、偶然、知人の女性も100円ショップで
ケースを購入したことが分かり、二人で苦笑いした。
そこで、デジカメのケースの相場はいくらなのかと、カメラ店で覗いてみると、
3万円程度のデジカメのケースは、純正メーカー品で3,000円前後だが、
部品メーカー製で750円のものが、このクラスの売れ筋だという。
ということは、同じものをいれるケースでも100円、750円、3,000円と、
安いものと高いものでは30倍の違いがあることが分かり、驚いた。
もちろん、高いものにはファスナーが2つ付いたものや、本皮製品などもあり、
100円ショップとは違うのだが、実際使ってみると、
100円のもので十分だというのが二人の意見だった。
100円ショップでは、常に100円で売れるものを企画しているわけだから、
デジカメ・メーカーの3,000円のものを見ながら
原価50円程度のものを作る努力をしていることが分かる。
既に世にあるものを見て企画することが多いから、
オリジナルのアイデアを必要としないものが多いのだろうが、
値段に関しては、「安くすること」は容易でない。
そういえば、オリジナルのアイデア製品を並べていたショップ『王様のアイデア』が、
先月、42年の歴史に幕を下ろした聞き、時代の変化を感じた。
往年のデザイナーは、アイデアで困ると『王様のアイデア』を覗き、
密かにアイデアを練ったという逸話が遠いものとなり、
オリジナルのアイデアが必要無い時代になるのかと思うと胸が痛む。
デジカメのことで言うなら、例えば「ケースが要らない」という、
「オリジナル・アイデア製品」を、やはり私は期待してしまう。
(K.K.)

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