中国では、旧暦の8月15日の中秋節に、家族や親しい友人が集まり、
月を愛でて、月餅(げっぺい)という月を摸した中華饅頭を食べる風習がある。
先日、香港の友人が送ってくれた月餅の菓子箱の豪華さに驚いた。
鉄板をプレスした箱で、ネーミングは「美心月餅」、
色彩と言い、イラスト、模様も凝っていて、年号入りの豪華版だ。
現在は、中秋節が近づく頃、親しい人やお世話になっている人に
これを送ることが盛んであり、沢山の人に贈るとなると出費がかさむので、
毎月積み立てをして、商品券を受け取れる制度もあったとか。
Wikipediaによると、現在は、金箔を貼ったりと、
素材に凝った豪華な物が出てきている他、
時計や洋酒といった高価な商品を詰め合わせて売る商法もあり、
贈賄問題となる例もあるそうだ。
そのため、中国政府は2005年以後、月餅の包装や詰め合わせの価値が、
月餅そのもののコストの20%を超えてはならないという法律を制定したという。
贈賄の絶えない国の、したたかな商法取り締まりは、
菓子箱まで目を光らせないといけないのだろうと思うと、
わが国の一円領収書問題など吹き飛んでいきそうだ。
豪華なデザインの裏にある事情に思いを馳せながら
今年も月餅を頂いた。
(K.K.)
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