デジタル家電やIT機器の総合見本市「CEATEC JAPAN 2007」を
幕張メッセに見に出かけた。
各社の薄型テレビ戦争は一層激化。
メインは、パネルを従来より大幅に薄くした次世代液晶テレビの出展だ。
H社は、厚さ1.9センチ、S社は2センチ……と、薄さ1ミリを競っている。
技術競争というのはすごいものだと思いながら、
誰のために薄さを競っているのか、改めて考え込んでしまった。
もちろん、ユーザーのためだろうが、我々消費者は、1ミリを競ってもらうより、
コストを下げてもらった方がいいに決まっているのでは?
技術競争というのは、時におかしな方向に走るもののように思う。
その間に、韓国のS社は安いテレビを開発し、
ほどほどの薄さで国内シェアを大幅に伸ばしたという。
さすが韓国商売と思いながら、昔の電卓戦争を思い出した。
卓上電卓は、何年もの間、小さく、薄く、軽く、安いものを競った結果、
現在の大きさに落ち着いた。
人間の指の大きさが決まっている以上、限りなく小さく、薄く、軽くしても、
消費者にはメリットがないことを学んだ結果なのだった。
願わくは、各社は薄さ競争より大事なものが沢山あることを考え、
知恵を絞って商品開発する、そんな競争社会を目指して欲しいと思った。
そして、そこにデザイナーが参画することを切に願う限りだ。
(K.K.)
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